夢の後先

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『走り抜け、この夢を、全速力で』 私と秋留、そして三咲ちゃんが作った「恋が叶うCD」の歌詞。「作詞:天野三咲」のクレジット表記が私と秋留の背中を押してくれる。三咲ちゃんのように全速力で走り抜けよう。私と秋留はまだ21歳。不景気だとか、時代が悪いとか誰かのせいにしても始まらない。夢を諦める言い訳に就職氷河期を使うなんて冗談じゃない。みんなが暗い顔をしてるこんな時代だからこそ、夢をひたむきに追いかけて、誰かの笑顔が見たいんだ。 21世紀に21歳になった私たちはこの不遇な時代を必死に生きていく。笑われようがけなされようが、絶対誰にも負けない。 戦うのは他人とじゃない。自分自身と戦え。昔の自分を超えるんだ、大丈夫きっと超えられる。打ちのめされても、またいつか必ず立ち上がれるから、歩みを止めずに進み続けよう。 ほら、君も一緒に行こうよ。つまんない、退屈、ムカつくなんて言ってるよりも、楽しいこと、ワクワクすること、時間を忘れるほど夢中になれることに没頭しよう。どんなに不遇な時代でも、チャンスはどこかに必ず転がって君を待ってるから。     
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