8人が本棚に入れています
本棚に追加
C:僕の思惑
「なぁ、どぅ思う?やっぱアイツ、オレの事好きやろ?」
「ねぇ、どぅ思う?やっぱり私嫌われてんのとちゃうかな?」
───知らんがな。
「なぁ、今日もアイツ転けよったんや。オレの前でだけキョドっとんや、可笑しいやろ」
「ねぇ、ねぇ!どないしたらええの?!傍に居りたいけど、居ったら落ち着かんの!なんや、こう、ドキドキして、緊張してまうんよ!バレんよぅにするんでイッパイイッパイや。
……どないしよー!バレてもぅたら顔見られへんなるー!って、いっつも怒ってるみたいなんやけど、私、嫌われてんやろか……」
───どーでもええがな。
「なぁ!」「ねぇ!」
「「どないしたらええの?」」
好きにせぇや、ボケ。
この春、入社して知り合った僕の友人は、どぅでもええ事を真剣な顔して相談しに来る。
しかもお互いが交互に、巧い事かち合わんように来るから、タチが悪い。
いや、かち合ぅて要らん誤解が生まれても困るけどな。
せやけど、いい加減くっついてくれんかな。
2人に時間取られるこっちの身にもなってくれ。
まぁ、ゴチャゴチャし会ってるの眺めるのも面白いけどな、そろそろ覚悟決めてくれんかな。
さて、いつになったら幸せ報告してくんのやろ。
案外、近い気ぃするけど……。
「あのな」「えっとね」
「「付き合う事になった」」
───早かったな。
次はどないな事、話に来んねやろな。
全く飽きん奴らや。
~fin~
最初のコメントを投稿しよう!