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「もう入り口のタペストリーが巻き上がっている。もしかするともうすぐ陛下達が出て来られるのかもしれない。ジェド、もう一度確認するぞ?…アイツらが入り始めて、第一陣が戻っ…おっ!動いた…行くぞ」
その声に胸を弾ませて一歩踏み出そうとする俺の肩を急に掴むと振り向かせ、俺の顎にかかったマスクを口元まで引き上げた。
「ジェド、危ない事はくれぐれもしない様に。中を見て、花嫁を一目見たら直ぐ戻ろう」
「…分かってるって。相棒」
俺もベニートのマスクを口元まで上げてやる。
「では、未知なる大陸の花嫁さんのご尊顔を拝しに参りましょうか!」
と色男のならではの気持ち悪いウィンクを飛ばして来た。
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