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片手にはコンビニ限定のコーヒーを持ち、飲み物のコーナーで頼まれた物を手に取って確認していると、背後に気配を感じた。
「チョコミント買うん? 好きなん?」
「いや、俺は苦手だ」
「え~、美味しいやん」
「味覚の問題だな。じゃあ、どれが良いと思う?」
「里桜が飲むわけじゃないんやろ? ほんなら、これが一番味濃いで」
選んでもらったものを持ってレジへ。
律儀に待っていた久住の下へ向かえば、その手には交換してもらったであろうアイスを持っていた。さすがに一個食べた後ですぐに食べはしないだろうと思っていたら、コンビニを出るなり袋を開けていた。
あ、俺もアイスを買おうと思っていたのに忘れたな。まぁ、今更もういいか。
「そういえば久住の家ってこっちのほうなのか? 会ったことねぇけど」
「この道まっすぐ行って二十分くらいのところにあるマンションやで?」
「ああ、あそこか。俺の家の近くだな」
「え、そうなんや。なんか嬉しいなぁ」
冷えていた体が徐々に熱を帯びていくのがわかる。隣でアイスを齧る久住を見て、やっぱり俺も買っておけば良かったな、と思っていると不意に目が合った。
「食べる?」
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