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歩いていると、左手にドアの開いた部屋を見つけた。中を覗くと、ソファに座って本を読む黒髪の男性と鏡を向いて踊っている美村がいた。失礼します、という光の声に2人は振り向く。ソファに座っている男性が、おそらく雨宮だろう。
「光! 晴夜!」
「おはようございます」
「光くん久しぶり。楠くんだっけ、初めまして」
光と晴夜はソファに近づく。美村も寄ってきた。光は紙袋から箱を取り出すと雨宮に渡す。
「これ、よろしかったらみなさんでどうぞ」
「お、ここの饅頭たしかシノが好きだったんだよな。ありがとう」
「シノにバレる前に自分の分確保しとかないとな」
先ほどの2人と違い、穏やかな空気の2人に同じグループでもこんなに違うものなのかとさらに興味深くなった。アイドルの関係性でも様々なタイプがある。
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