日常

3/6
前へ
/37ページ
次へ
そんな両親に育てられた私は、かなり人とズレた考え方をする子供になってしまい 小中学校時代は、変人としてよくいじめの対象にされていた。 受け入れてくれる友人も居ないので、学校に行くのがただの義務になってしまった頃 我が家に、青天の霹靂のような電話がかかってきたのだ。 その電話に出た母が次第に青ざめていくのを 当時流行っていた歌を聞きながら、子供ながらに何とも言えない気持ちで見ていたのをよく覚えている。 そして青ざめて腰が抜けてしまった母にかわり 父が対応すると… 今まで見たこともない真剣な顔つきになったかと思えば、直ぐに電話を切り アイスコーヒーを飲んでいた私に、少し怒ったような顔をしながら父はこう告げた。 「雪子。よく聞いてほしい。 お前の本当の母親が見つかったそうだ。」
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

75人が本棚に入れています
本棚に追加