おんなの、たたかい。

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「成績はトップだったわ。進路相談の時に技術革新の風は地下迷宮に吹くって熱心に説かれたのよ」 彼女はスカートのポケットから近衛師団長直筆の推薦状を取り出した。それを小悪魔がひったくった。 「ふぅん。ガウス殿は優しいのね。精一杯の花を持たせてくれた」 一瞥しただけで興味なさそうに返した。 「うっさいわね。貴女なんかねぇ!」 アデリーヌが睨みづけると、小悪魔は図々しくも右手を出してきた。 「敵はベルゼビュート軍よ」 ひっぱたいてやろうか、どうしたものかとアデリーヌが迷っていると、氷柱の表面にいかつい男が姿を現した。 「アデリーヌ。機龍士官を泣かしたら独房行きじゃ済まんぞ!」 「ガウス殿?」 小悪魔が声を上ずらせた。 「ソネット。こんな子だがよろしくな」 騎士団長は小悪魔にアデリーヌの人となりをかいつまんで聞かせた。その中には触れてほしくない暗黒史も含まれている。。 「うううう」 頭を抱えてうずくまるアデリーヌにソネットが手を差し伸べた。 「まずは一時休止。敵はベルゼビュート軍よ」 繁栄と拡大の一途をたどる王国は領域警備と進撃の両立を求められており、効率化の切り札として軍隊の無人化を急いでいた。 地下迷宮の奥深く、かつては魑魅魍魎が跋扈していた部分に百戦錬磨の魔導士を囲い、使い魔や眷属を遠隔操作する作戦に出た。     
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