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僕たちの待ち合わせはいつも近所の駄菓子屋だ。今日は山で虫取りに行くのだ。
友達はまだ来てないので先にアイスでも食べて待っていよう。僕はスティクのチョコアイスにした。だって当たりが出たらもう一本もらえるんだから。
アイスを食べ終わる頃
「よぉ、カズ!」
「あー、アイスいいな」
友達のタケちゃんとミズキだ。
「おばちゃん、アイスちょうだい」
「はいよ」
タケちゃんはスイカアイス、ミズキはあんずのアイスを食べている。
「どうかなー、当たりだ!おばちゃん当たりだよ」
「はいはい、もう一本どうぞ」
ベンチに座って二本目に手をつけようとした時…
「美味しそうだね、私暑くて死にそうなの」
急に女の子が僕に向かって言ってきた。
誰だろう、ここら辺の人はみんな顔見知りなんだけどな?
「私暑くて死にそうだなぁ」
「食べればいいじゃん」
なんかすごく見てくる。
「もしかしてお金持ってないの?」
彼女は頷いた。
「ねっ、いいでしょ。こんどは奢ってあげるから」
僕たちは顔を見合わせた。
次は僕の手に視線が行く。
貴重な当たりのアイス。
「しょうがないな…」
「ありがとう!」
ニコッと笑った彼女はすごく可愛かった。それにしてもこの子は誰だ?僕たちと同じくらいにも見えるし、もう少し大人っぽくも見える。
「私は美琴って言うの、おばあちゃんの家がこの辺で夏休みだから遊びに来たの」
美琴はアイスを美味しそうに食べる。
「ふーん、美琴は何歳?」
タケちゃんは食べ終わったが、ミズキはまだ食べ終わってない。夢中で食べている。
「12歳だよ、小6」
「同い年だ、年上かと思った」
「私は3人は年下かと思ったよ」
結構皮肉なことを言ってくるな美琴は。
「次はいつ来るの?アイスのお礼もしたいしさ」
「多分明日も来るよ」
美琴は良かったとニコニコと笑った。
「じゃあね、明日くるから!」
そう言い残し、白いワンピースをなびかせて走っていってしまった。
なんか忙しないと言うか、元気な子だったな…。
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