2.思い出話

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「実は二人に秘密にしてたことがあるんだ」 ミズキが改まった様子で話し始めた。 「なんだよ秘密って」 良いことなのか、悪いことなのか何も想像がつかない。 「実は…」 俺とタケちゃんは息を飲んだ。 「実は…。僕、結婚しました!」 「本当かよ、結婚?えっ、いつ」 「嘘でしょ。相手は?」 突然のことに、クエスチョンマークが止まらない。 「話せば長くなるんだけど…」 そんなとき、ふとアイスの棒を見ると当たりだった。 「あっ、当たりだ。おばあちゃんアイス当たりだったよ」 「おい、カズ。お前は昔と変わってないな」 「そうだよ、僕の結婚の話とアイスどっちが大切なの」 昔に戻ったみたいで、こんな平和な時間が懐かしくて少し涙が出そうだ。 二本目のアイスを食べようとした時だった。 「美味しそうだね、私暑くて死にそうなの」 どこかで聞いたことのあるセリフ。 白いワンピースに麦わら帽子…。 「やぁ、久しぶりね」
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