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あついぞ
やあ親友。
暑いな!
早速だが、君が私の顔を見て、なんとも言えない顔をしている理由は分かっているぞ。
つまりは、なんで私が空のコップを持ってニヤニヤしているか気になっているのだろう。
もちろん語るとも、親友。これは私と君の物語に等しいからだ!
とはいえ、まず、エアコンが切れた教室で汗だくだく流しながらも君を待っていた私を労え。
さすがに飲み物もなしにこの状況はさすがにマズったと思う。
滝のように流れる汗という比喩表現があるが、実際問題、眼前に滝でもあるのかってくらい顔が濡れる。
顔だけじゃないぞ、基本的に布が重なっているところから汗が湧き出してくる。
人間の体は70%が水分でできていると言うが、その言葉を信じるならば私はかなりのダイエットに成功したと確信する。
だがそこまで水分をなくして平静でいられるのは人間じゃない。
だからしてまっとうな人間であるところの私は水を求めて廊下に彷徨い出た。
正直に言おう、最初に思いついた水場はトイレだ。
いや三歩引くな。うわぁって声を出すんじゃない。さすがの私もその手のプライドの捨て方はしたくない。
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