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入口には小さく「夢売り屋」と書いてあったように見えた 中は適度に落とされた照明と、微かにラベンダーの香りがした。アロマでも焚いているのかもしれない 「いらっしゃい」 昼間見たその人から発せられた声は、思っていたものと全く違っていた 「男性!!」 「ああ、この真っ赤な口紅で女と思った?これはね、なんというか、俺の中での儀式みたいなものでね、勘違いさせて悪かった」 その人はそう言ったけど、その口調も思っていたものより軽かった 怪しい こんな時間に、 こんな軽めな男と二人きり 「安心して。変な気なんて一切ないから。俺はね、夢売り、あんたを悪夢から解放してやるよ」
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