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男は口の端に笑みを浮かべて、軽く頷いたから、私は疑問に思ってることを口にした
「そのオレンジの髪は?染めてるの?悪目立ちしてたわ」
「これは生まれつき。夢売りはみんなこの髪の色。不思議と、染めようとしても染まらない。恐らく目印とかなんだろうな、監視しやすいように」
「そのイヤリングの赤い石は?」
「これ?これは悪夢の結晶。ここに悪夢が閉じ込められてる。力を得た悪夢と戦う時に、これを力に変えて使う。危ないから触るなよ?」
男は飽きてきたように、足を組みなおした
「その手袋は?それも目立つわ」
「手袋の下はこんなんになってマース」
手袋を両手から外して、両手を私の顔の前に突き出した
赤い爪に手の甲に描かれた赤い紋様
「マニキュア?」
「そんなわけねーだろ。これも生まれつき、この紋様も…。あんたを悪夢から解放するのにも、良い夢を与える時にも必要だ」
「最後に眼帯…」
「これも似たようなもんだ。この目には赤い紋様が刻まれている。生まれつきな」
立ち上がって、私の前に立ち、眼帯を外すと、顔がくっつきそうなくらいに近づけてきた
その目は、まるで宝石のように綺麗な目だった
そして私はそこで意識を失った
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