1人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
勇者にはならない
10才の頃、教会の牧師や役員達が突然、家にやって来て言われた。
「早朝、神から啓示がありました。君には世界を救う勇者になる素質があると。勇者になって、世界にはびこる魔物を討伐する訓練を受けてはくれませんか?」
「勇者? 魔物を討伐? 嫌だよそんなの」
「どうしてです?」
「だって大怪我とかするんでしょ? 長時間歩き詰めなんでしょ? 何より厳しい訓練。 そんなの嫌だ!」
「ですが、勇者適性を持つ者は本当に稀(まれ)で、非常に人数が少ないのです。どうかよく考えて…」
「嫌だ! 僕は勇者にならない!」
最初のコメントを投稿しよう!