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「あっ! そういえばさっ! 一輝覚えてるでしょ? 山本 一輝!」
「ん? 覚えてるけど? あぁ、小林は同じ高校だったよな」
山本 一輝は、中学で同じ野球部だった男子だ。
高身長で、少し焼けた肌が一輝の特徴。 性格はすごいお調子者で、一輝の言動には何度も笑わせられた記憶がある。
だが、あいつがどうしたのだろう……。
「そうそう! で、一輝ね……この前あった生徒会選挙で見事、生徒会長になったんだよ!」
「ーーえ!? あいつがっ!? あのお調子者が!?」
思わず声が大きくなってしまい、口に手を当てる。
それでも驚きが隠せなかった。
「うんっ! びっくりしたでしょ!? 私も立候補してきた時はこの高校大丈夫かなって思ったよ」
「いや、大丈夫じゃないだろ。 学校崩壊するな、今年」
「あ~、一輝に言っといてやろっ!」
「冗談だからやめてくれ!」
「はははっ!」
「……ははっ」
小林は本当に楽しそうに笑っていた。 俺もなんだか釣られて笑う。
「あ~、ほんっと……おかしっ」
「……そうだな」
「……」
「……」
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