プロローグ

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 小さい頃からずっと目に見えるものしか信じて来なかった。  だけど神社に近づくと、まるでチャンネルを合わせるように普通では見えないものが見えてくる。  目に見えるものは信じるしかないから、私はその不思議なものたちのことを受け入れた。  時には神様だったり、時には物の怪のような存在だったり。  私の背後には金色に輝く龍神がいるらしい。  その龍神が見守っている限り身の安全を感じていて、一般的には少し怪しいいわゆる「拝み屋」と呼ばれるような人の元で手伝いをしている。  この日本は元々は神々に護られている国のはずなのに、寂れてしまうと神社に祀られているはずの神が不在になっている現状がある。そして、そういう街には災いが起こるのが常だった。 そんな神社を回り神様を呼び戻して、街の平和を呼び戻すことに努めるのが私たちの仕事だ。
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