2 行く人

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ー ピピピッ…ピピピッ…ピピピッ… 『…ん…ん……。』 ー ピピッ…ピピッ…ピピッ…ピピッ… 『ンン……も、少し…。』 ー ピピ!ピピ!ピピ!ピピ!… ー ピピピピピピピ------ 『…クッ……るせえ!!!!』 ー バンッ! 『はー、もう朝か…… 起きたくねえ…クソッ…』 青年は開かない目をこすりながら おもむろに体を起こした。 『『ふぁぁぁぁああ…』』 大きな欠伸をして朝日が差し込む 窓の外をぼんやりと眺める。 (太陽さーん、最近頑張りすぎじゃね? 誰か死んじまうぞ、この日差しじゃよー…) 『……ん???あれ?…さっき…』 (俺以外の誰かの欠伸も聞こえた気が……) 『……いや、な訳ねーな。 ふぁあ、無理だ、ねみー。 頑張れ俺ー。元気出せ~出てこーい。』 ぶつくさと愚痴をこぼしながら 名残惜しそうにベッドから抜け出ると 青年はしぶしぶ出掛ける支度を始めた。 昨夜の夢など、とうに忘れてしまっていた。
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