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ー ピカッ!!!
『うわ!!何だ?!ハァ、ハァ、…ひかっ…た?
雷か?ひと雨くるか?……いや、ハァ、ハァ、、
何ですぐ分析する俺!アホ!ハァ、ハァ、、
今は走る事だけ集中!ぜってー間に合わせる!、』
腕時計に目をやると、
締め切り時間まで後もう少しだけあった。
このペースで坂を登り切れれば
ギリギリ間に合うかもしれない。
セットもせずに出てきたボサボサの金髪が
ジリジリと日に焼けて馬鹿みたいに暑かった。
ー ハッ、、ハッ、、ハッ、、、
自分の呼吸音が五月蝿い。
息が上がってきているのが分かる。
(俺、何でこんな走ってんだ、、、
あー、アイス食いてぇ、、、)
残る体力を振り絞り、ラストスパートの為
グッと足に力を込めた。
むせ返る程の暑さが青年を覆っていた。
ー ハッ、、ハッ、、ハッ、、ハァ、、、
汗が止まらない。喉もカラカラ。
目の前がチカチカしてきた。
ーーーーー フッ
突如、
目の前が真っ暗になった。
そこからは何もかもゆっくり感じた。
膝がガクンと落ちる感覚があり
指先から順に手足の感覚が消えていく
大量の汗がスッと一気に引いて
プツリと、
完全に意識が途絶えた。
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