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「あー王子様が迎えにきたかもー」。
それはそれは何よりでござますです。折角の休日だと云うのにカリタさんに呼び出されて夏物お洋服のショッピングに付き合わされました。デザイナーブランドのお店を結構ハシゴしました。お腹も空いてキリエはもうヘトヘトですよー。で、やっとこランチです。カリタさん、なんか可愛く「美味しいパンケーキのお店があるから」って…まぁいいけどです。
先日のコンパで知り合った男子がカリタさんのドストライクらしくって、その彼からラインでディナーに誘われたと大はしゃぎのご様子です。もうニコニコ笑顔がとまりませんよ。で、どの男子なのか話しを聞いてても分かんないですねぇ。キリエはあんなんだったから男子の顔なんて覚えいません。ま、ご機嫌麗しゅうで怒られるよりはいいです。
カリタさんは結構可愛くって笑顔がステキで頭も良くって物知りで、お喋りも上手くってだいたいが男子に人気があります。故に面食いでキリエからすれば選び過ぎの贅沢三昧です。でもあん時のコンパにそんなカッコいい男子いたかなぁ…。あーあ、キリエも白馬に乗った王子様が迎えに来ないかなぁ。
「おーい!王子様ーっ!キリエの方は準備万端整ってますからねーっ」。
なーんか朝から熱っぽいなぁ、と思って体温計を挟んだら、げげっ!39度もお熱があるではないですか。熱があるって分かると急にしんどくなってきました。上司のマリネさんに「さっさと医者行って今日は帰って寝ときなさい」って言われて会社を出たもののお医者さんは嫌いです。だって注射嫌だし、お医者さん行って注射無かったこと無いもん。注射好きな人っているのかしら?キリエは真っ直ぐお家に帰ってお布団の中に潜り込みました。うーん、しんどいよー。
「ピンポーン」
なんじゃっ!こんな時に誰かしら?お布団被って無視することにしました。
「ピンポンピンポンピンポン」
あーうるさいっ。キリエは仕方なく玄関へ。何とカリタさんでした。何しに来たんじゃ!です。
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