第4章 仲の良い友達

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《屋上》 昼休みになり、私が屋上へ向かうと御剣さんは先に来ており待っていてくれたようだ。 「御剣さん!」 「今日はちゃんと、持ってきたので貴方と食べたいと思ったんです」 優しく微笑む姿に心が癒される。 隣りに座ってお弁当を食べていると、不意に御剣さんを見ると、少し冷めたような目に違和感を感じ取ったのと同時に頭が痛んだ。 「み、御剣さん。あの・・・もしかして、昔会ったことがありますか?」 「・・・・・・ありません。」 「そうですか、すみません変なことを聞いて」 やっぱり気のせいだろうか。 稀に見る、冷え切った瞳に覚えがある。思い出そうとすると頭痛がして、まるで思い出してはいけないかのようだ。 「桃枝さんは私と会ったことが無い。良いですね?」 「は、はい」 御剣さん・・・様子が変? 私が会ったことがあるかと聞いてから、何故か別人のような瞳で私を見てくる。一緒に居ると安らぐというか緊張する。 気にし過ぎ・・・だよね。会ったこと無いんだから・・・
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