第5章 思い出した記憶

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《次の日》 私は嫌な夢を見た。 目の前に血だらけの男性が倒れていて、その傍には1人の男性。 冷ややかな視線を倒れている男に向けていた。 そんな夢。 何でいきなり、怖い夢を見るのだろう。それに、あの場面がやけに現実味があり、その視線に見覚えがあった。 思い出そうとしても思い出せない。 私は仕事場で考え事をしていたらしく、ボーッとしていたせいで、上司に怒られてしまった。 《昼休み》 今日は友達と食べようかとしていると、ふと御剣さんを見つけて声を掛けようとして、止めた。 ただ、立っているだけなのに視線が目が、夢の中で見た瞳だった。 その瞬間、感じたことの無い痛みに襲われる。 ・・・・・・・・・思い出した。 御剣さんと私はやっぱり会ったことがある。私が高校生の頃に、良く話していた友達で仲良くしていた。 だけど、その頃付き合っていた彼氏が、かなりの浮気者だった。 苦しくて辛くて頼ったのが御剣さんで訳を話すと彼氏の元へ行って・・・それから・・・・・・彼氏に手を出した。 夢で見たのは、その光景のようだ。 御剣さんは彼氏を何度も何度も殴り、許さないと豪語した。 次の日から、御剣さんは私の元へ来なくなり、そして、私はショックで記憶を失った。
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