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そのまま、下駄箱に
向かって歩き靴にはきかえた…
帝くんが振り向いた
日吉 帝
「なに、どこまでついてくんの…?」
あたしはムスッとする
あたし
「携帯返してくれるまでっ!」
彼はにやりと笑う…
日吉 帝
「へぇ…そうかよ、じゃあ
まだ返してやんねー」
ええっ…!?
あたし
「帝くん…意地悪しないでよっ」
って…あたしが言っても
昔、意地悪してたのあたしだし…
日吉 帝
「よく言うよな、小学生、中学生、高校生と
散々おれに意地悪してたくせに…」
う、それを言われると…
あたし
「…ごめん…」
帝くんが足を止めて振り向いた…
日吉 帝
「もう、おせーよ…
今さら言われてもな」
帝くんが胸ポケットから
あたしの携帯を取り出して
投げ渡された
日吉 帝
「今日はこれぐらいにしといてやるよ…」
その言葉も…あたしが小学生の頃に
帝くんに言った言葉…
彼は鼻で笑ってそのまま
振り向かずに帰路につき
あたしは返された携帯を胸に抱き
彼の背中を見送る…
あたしも、帰ろっかな
踵(キビス)を返したあたしも帰路についた
あたし…なんで、帝くんに
あんなに意地悪してたんだろう
当時の事を振り返ってみる…
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