112人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
第3章{カルマ}
あたしは帝くんの後に続いて廊下を歩く
廊下を歩きながら私は
〝カルマ〝という言葉を思い出していた
良い行いも悪い行いも必ず
自分に帰ってくる、目には目を歯には歯を…
世界は良くできてるわ
どうしよう…帝くんと仲良くなりたい
だけど昨日、今さら言われても…
って言われちゃってるし
謝っても彼の心は動かない気がする
かといって、意地悪することも出来ないし…
私は自分がしてきた事を
後悔しながら、席についた
あたしは斜め後ろの席の帝くんに
ちらりと視線を向ける…
日吉 帝
「なに?」
う…
あたし
「べ、別に…」
帝くん、こっちをじっとみてた…
きっとあたしが小学生、中学生、高校生の頃に
考えてた事を考えてるんだと思う…
〝今日はどんな、意地悪しようかなぁ〝
朝のホームルームが始まり
いつも通り数分で終わった
次は苦手な数学の授業…
なんとか克服しないと
あたしは数学の教科書とノートを広げた
ガタッ
軽く振り向くと斜め後ろの席の
帝くんがいなくなっていたわ…
乱暴に正面を向かされたと思ったら
帝くんの中性的な顔が目の前にあってビクッとする
日吉 帝
「おまえ、小学生の時から
算数苦手だったよな?今も苦手なのかよ…」
っ…
最初のコメントを投稿しよう!