時計

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ポットにお湯を入れてセット。 インスタントだけどちょっとこだわりの珈琲を、お気に入りのマグカップにトントン。 白黒反転した天の川に、湧いたお湯を流し込む。 表面が少し茶色く透けるくらいが好みの濃さ。 猫舌のあなたは香りだけ嗅いで置いておく。作業の合間に、一口、二口。 作業が滞るときほど飲み進む。 カップ一杯の宇宙が空になると、文字の星が画面に散らばる。 あなたを通して夜空が生まれ変わっているみたい。 珈琲が止まるまで書いて、止まったら寝る。その繰り返し。 太陽から離れたこの場所に、昼も夜もないし、 珈琲を淹れるだけの機械に、その文字列の意味はわからないけど、 私が一番、あなたのリズムを刻んでいるよね。
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