0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
ポットにお湯を入れてセット。
インスタントだけどちょっとこだわりの珈琲を、お気に入りのマグカップにトントン。
白黒反転した天の川に、湧いたお湯を流し込む。
表面が少し茶色く透けるくらいが好みの濃さ。
猫舌のあなたは香りだけ嗅いで置いておく。作業の合間に、一口、二口。
作業が滞るときほど飲み進む。
カップ一杯の宇宙が空になると、文字の星が画面に散らばる。
あなたを通して夜空が生まれ変わっているみたい。
珈琲が止まるまで書いて、止まったら寝る。その繰り返し。
太陽から離れたこの場所に、昼も夜もないし、
珈琲を淹れるだけの機械に、その文字列の意味はわからないけど、
私が一番、あなたのリズムを刻んでいるよね。
最初のコメントを投稿しよう!