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「以前、誰かの合同送別会があった時に、友人がどんな感じの女性が好きか聞いてみたそうです」
「それでどうだったの?」
「女優の『綾瀬はるか』だそうです。もう無理です!」
「まあ、そうかもしれないけど」
「でもあきらめきれないんです。何とかならないかと思って」
「このままでは何ともならないし、何ともしようがないね」
地味子ちゃんは思いつめると仕事でもなんでも猪突猛進、一途で分かやすい。でもそこが良いところでもある。真剣に僕を見つめて頼んでいる。
でも近くで顔をよく見ると、結構見た目よりも可愛いのかもしれない。色白で、目は二重瞼だし、鼻も低くない、口も小さめで可愛い。
ただ、顔が真ん丸で少し大き過ぎるかな。それに顎の下に肉がついているし、首も太い。健康的と言えば健康的だけどちょっと太めだ。身長は僕が170㎝だから150㎝位か? 小柄だからなおさらコロコロした感じで『綾瀬はるか』から遥に遠い感じがする。
「うーん、僕が協力できるとしたら、ダイエットの指導くらいかな?」
「ダイエットですか。これまであまり気にしていなかったです」
「まず、今は見た目が健康的すぎるから、少しスリムになったらどうかな。今の若い男はスリムな女の子が好きみたいだから」
「先輩はどうなんですか?」
「僕もどちらかというと丸まると太っている娘よりも普通か、少し細目の方が良いかな、でも痩せ過ぎているも好きじゃない」
「私、父親と二人暮らしだったので、あまりそういうことに関心がなくて。高校生の時は大学受験で精いっぱいで、大学でも男子学生が多かったから、あまり気にしませんでした。入社して周りの女性がスマートなので驚いていました」
「そういうことか。今は気にしないで結構好きなものをお腹いっぱい食べているんじゃないのかな」
「会社が生活の中心ですので、余り考えないで食事をしています。今はお金も自由になって食べたいものが買えるので」
「だから少し過食気味になっていると思う」
「どうすればいいんですか?」
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