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第零章
いつだってそうだ。
あたしは、肝心なところでミスをする。
たまに上手くいって調子に乗って、「ここはこうじゃないか」「あれはああじゃないか」なんて生意気な口をきいて。それで結局、またミスをしている。
いつまてま経っても学習しないし、いつになっても成長しない。
まぁ、でも。そういう人だっているじゃん?
たぶん世界中探せば、いっぱいいるよ。あたしだってその中の一人じゃん?それでいいじゃん?
と、思えたら楽だったかもしれない。だけど残念。あたしにはそう思えない。
頭だって、決して悪くはないの。良くもないけど。
だから、そういう変なプライドっていうか、意地っていうか、そういうのが邪魔をするんだ。
その他大勢にはなりたくない。そんなふうにその他大勢をバカにしておきながら、それにならない努力はしてない。
馬鹿だなって、そう思って悩んで、忘れてだらけて、こんなはずじゃないのにって。
きっとこれは、大人になっても変わらないと思う。わかんないけど、そんな気がする。こういう勘だけはよく当たるからかな。
漫画みたいに、颯爽と現れたヒーローが、あたしを変えてくれるわけじゃないみたい。
あたしを変えてくれる何かは、あたし自身なんだろうか?
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