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うふふ。正直に言っちゃうと、そんなものはまったくない。霊なんてまったく見えない。
というか、実はあたしはバリバリの現実主義者。霊なんてこれっっっぽっちも信じてない。
そんなものは存在するはずがないと思ってるし、「いるよ!」と強弁する人が居たりすると「この人、頭おかしいのかしらん」と憐れんじゃうくらい信じてない。
だってそうじゃない?
現世に心残りがあったり、恨み辛みがあって亡くなった人は、それこそ掃くほどいると思う。有史からそんな人達が幽霊になったら一体延べ何人になるんだろう。リアルタイムでだって、そんな人達が数え切れないくらい亡くなってるはずなんだよ。
だけど、どう?
自称霊能者に昇天させられている霊たちも、心霊写真や心霊ビデオに出演している霊たちも、どこそこで聞く都市伝説の怪異たちも、圧倒的に数が足りないんだ。決してそこら中で寿司詰めになるほどに蠢いてはいない。それを考えると霊になるにはものすごく大変なんだと愚考しちゃう。きっと霊になる人は、とっても難しい試験を突破してようやく現世に存在を許される、そんな猛者たちなんだろう。
じゃあ、何故、幽霊否定論者のあたしがこの立場になったかというと、ただ目立ちたかったから、という単純な理由からじゃない。
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