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それは中学高校となっても変わらない、思春期男子としてはいかがなものか、と問いたくなるスタンスであったが本人は気にしていない。
そんな満は今日も、自分のお気に入りの場所である中庭のベンチに相談者の梨花を招いた。
まだ昼食中の生徒たちはチラホラいるが、距離は遠い。ここなら相談話には最適だろう。
みーちゃんこと満、梨花、カズこと和葉が並んで座った。木漏れ日が上の小枝から漏れて、気持ちいい日差しを三人に落としてくれている。
「じゃあ、どうぞ」
「う、うん」
相談事を促したの隣で、梨花は小さく戸惑いながらもぽつぽつと話し始めた。
「あの……男の子にこんなこと話すのはすごく、恥ずかしいんだけど……その……」
奥歯にものが挟まったような言い方に、少しだけ満は身構える。和葉が梨花の腕にそっと手を添えて、励ましていた。
「私よく、痴漢に遭うの。高校生になってからは電車も使うし、そこでも遭って……。最初は彼氏も、他校だけどボディーガードしてくれて、でも出来ない日はやっぱり遭ったりして……。彼氏には『お前に隙があるんじゃないの』って言われたりするし……」
梨花はグッと下唇を噛みしめた。
「こんなに頻繁に遭うなんて、やっぱりおかしいよね。……ど、どうしたらそういうのに、遭わなくなるのかな」
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