受験生の日常

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「あ、そうだ。私担任の先生に用事があったの」 「あ、じゃあ……」 鞄を取ろうとすると、花音に制止される。 「すぐに終わるからここで待ってて!まだ歌いたい曲があるんだから」 「え?」 ファイルを持って片手を挙げる。 「んじゃあ!」 花音は急いだ様子で音楽室から出ていった。 1人音楽室に残され、とりあえずイスに座る。 何をしていようかとぼんやり考えた。 視線は無意識に音楽準備室へ向いてしまう。 隣の準備室には先生がいると思うと、落ち着かない気分になる。
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