教師と生徒の別離

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階段を降りると、柱からひょこっと顔を出したのは花音だった。 花音の隣には琴子ちゃんも。 目が赤くなった私を心配そうに見つめている。 「あ、えっと……もしアリーちゃんが泣いてたら1人は寂しいかなって……」 琴子ちゃんが申し訳なさそうに見上げる。 「ごめんね。やめるように言ったんだけど聞かなくて……」 「ううん」 2人は気付いていたのかもしれない。 私が自覚する前か後かはわからないけれど。 私の先生に対する感情が好意以上のものだということに。 それを私に聞くことなく接してくれた。 こうやって気に掛けてくれる友達が出来たんだ。 自然と顔が綻ぶ。
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