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第八章 本戦出場者。
グッダーダは、マグスの話にちょっと考えて、頷いてみせた。
他の七人は、もう承諾済みで、試合開始と共に全員でシンに飛び掛かり、倒してしまおう。そう確認が取れていると言う。其の後の事は、実力次第だと言う。
敗者復活戦は先ず、出場者全員が舞台に上がり、試合開始の合図で、殴りあいが始まる。
決着は舞台から落ちるか、敗けを認めるか、である。
今回は出場者が、10人なので、舞台の上で輪になって並び、合図と共に乱闘が始まる。
マグスとグッダーダは、シンの対面に位置した。
「それでは、試合開始!」
審判が手にした旗を、上に持ち上げ試合開始の宣言。
それと同時に、グッダーダとマグスが、サッと真後ろに跳びすさった。
残りの七人が一斉に飛び掛かり、そしてあっという間に、全員が投げ飛ばされてしまったのだった。
グッダーダはシンではなく、マグスの方に半身をきって、構えていた。
しかし、意気なり試合終了。
グッダーダとマグスは、労せず本戦に出場がきまった。
マグスはグッダーダを軽く睨んだ。
その仏頂面に、グッダーダは最高の笑顔を返したのだった。
当のシンは、あっさり試合がきまったので、ちょっと拍子抜けの顔で、その場にぼぅっと、立ち尽くしていた。
審判長はシン、マグス、そしてグッダーダに本戦出場の権利を宣言して、さっさと引き揚げていった。
どうやら本戦出場者が、決まったらしい。
予選、五回戦を勝ち残ったのは、七人。
四回戦で26人が、半分の13人。
更に五回戦で、半分になる。
一人足りないので、エクストラ・キャストとして、王宮警備隊の、一番隊隊長のクドラが出場して来た。
本当なら、予選通過者は八名にならなければならないが、予選参加者が208人だったのと、特別推薦枠の四人の内、二人が出場を辞退して来たので、急遽五回戦で、七人。敗者復活で、三人。計10人を本戦出場者としたのだ。
其処へ特別推薦の二人を加え、12人の本戦出場者が確定したのだった。
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