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第九章 本戦の12人。
本戦出場者の12人が、第一試合会場に勢揃いした。
そしてその場で、本戦一回戦の組み合わせ抽選が行われた。
第一試合、ブダルダのジン対コーダ村のゼン。
第二試合、ウゾル村のマグス対キナ村のアイン。
第三試合、王宮警備隊ウダル対国境警備大隊シン。
第四試合、シーモ道場のタカル対ウド村のグッダーダ。
第五試合、センタル道場のチョー対護衛官道場のジード。
第六試合、パシマラのシーマ対デルガのジャン。
以上12人、六試合。
早速各選手、第一試合のジンとゼンを残して、控え室に退散した。
第一試合、ブダルダのジン対コーダ村のゼン。ブダルダは、王都の東にある街である。人口100万強、王都に次ぐ大都市で、大変武術が盛んな街である。ジンの得意は棒術で、自分の背丈程の棒を自在に操る。しかもその棒が三つに別れる、三節棍だ。
一方、コーダ村のゼンは、剣の使い手で、去年の王都剣術大会の、準優勝者である。
さて本戦に限り、使う武器は自前が許可される。剣なら真剣、槍や矛、斧や短剣など。
全部本身の武器で戦うのだ。
と、なると、棒術のジンは不利のような気がするのだが、此処は両者合意の上で、試合開始となった。
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