第四章 御前試合。

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第四章 御前試合。

イタル国王の命で、王宮での御前試合が大々的に催された。 その中に、グド村のグッダーダの姿があった。 グッダーダは簡素な革の鎧に、自慢の大剱を携えて参加していた。 御前試合のルールは、得意な得物で仕合って、審判のジャッジで勝敗を決する。 御前試合の総参加者、今年は208名。 多くは王都の武術道場からの出場で、後は辺境地域の腕自慢達が参加しているのだった。 ナザン王国は、昔から武術を奨励していて、老若男女、身分の貴賎関係なく、国民全員が何かしらの武術を心得ていた。 しかし武術を専門的に習得するのには、金銭と時間の余裕が必要なので、全員が有段者と言う分けでわない。 まぁ、王都の住人達は、所謂エリート階級なので、経済的に余裕はある。 御前試合の参加者208人の内、150人は王都の武術道場の門人達だった。 もっと沢山参加しても良さそうだが。其の理由の一つに試合に参加する為の参加料が200エチュが必要だった。
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