0人が本棚に入れています
本棚に追加
第四章 御前試合。
イタル国王の命で、王宮での御前試合が大々的に催された。
その中に、グド村のグッダーダの姿があった。
グッダーダは簡素な革の鎧に、自慢の大剱を携えて参加していた。
御前試合のルールは、得意な得物で仕合って、審判のジャッジで勝敗を決する。
御前試合の総参加者、今年は208名。
多くは王都の武術道場からの出場で、後は辺境地域の腕自慢達が参加しているのだった。
ナザン王国は、昔から武術を奨励していて、老若男女、身分の貴賎関係なく、国民全員が何かしらの武術を心得ていた。
しかし武術を専門的に習得するのには、金銭と時間の余裕が必要なので、全員が有段者と言う分けでわない。
まぁ、王都の住人達は、所謂エリート階級なので、経済的に余裕はある。
御前試合の参加者208人の内、150人は王都の武術道場の門人達だった。
もっと沢山参加しても良さそうだが。其の理由の一つに試合に参加する為の参加料が200エチュが必要だった。
最初のコメントを投稿しよう!