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自分の食事は肉が中心だ。ギブソンはよくサボテンやアガベを調理して食べていたのだが、自分の口には合わなかった。それは当然だと奴もいった。そこは人間と違うところなのだと。
昼間に血抜きをしておいた鳥をさばいて、岩塩を削って焼くだけの簡単の料理を振舞った。それでも彼女は美味しそうに平らげたので、自分は一安心した。
「さて、色々聞きたいことがあるのだが」
彼女の前に水の入った木製のマグを置き、話を切り出す。
「ギブソンのことか」
「ああ」
どうやら質疑に応じてくれるようだったので、自分は様々な疑問から何を選ぶか考える。
「まず、お前の名前を聞こうか」
「私はファロリート・エギュベルだ」
「・・・つまり」
「ギブソンの娘だ」
嘘だろう、ギブソンは少なくとも五年前にはここに居た。ところがどうだ、目の前の女はどう見ても五歳より下には見えない。人間というものは五歳でこんな大きな身体になるのだろうか、とも考えた。そうなると自分と暮らし始める前に出来た娘なのか、しかし、あの情に厚い人間が娘を残して五年もこんなところで暮らしていけるものなのか。
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