俺の幼馴染みがこんなやつだって知らなかったんだ。

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俺の幼馴染みがこんなやつだって知らなかったんだ。

「ただいまー」  学校から帰ってくると家には誰もいなかった。会社勤めの智紀さんがいないのはともかく、在宅ワークの親父もいないのはちょっと珍しかった。 「あれ、オジさんもいないの?」 「そうみたい」  当然のように和馬はうちに寄る。もうすぐ6時になるし一件挟んだ右隣に家があるんだから一度帰ればいいのに、こいつはうちにいる時間の方が長い気がする。別に家族と仲が悪いわけではないみたいだけども。 「飲み物持ってくから、先に部屋行ってて」 「おっけー」  和馬は俺のカバンも持って2階へと上がっていった。  キッチンの冷蔵庫を開けるとオレンジジュースのペットボトルがあった。いつも何かしらのジュースが入っているのだが、何を買うかは全て智紀さんの気分次第なので2日毎に変わる。割とフルーツ系の飲み物が多いのだが、今回はオレンジジュースの気分だったみたいだ。つくづく可愛い人である。  食器棚から自分のグラスと何故か置いてある和馬用のグラスを取る。お盆の上で同じ量を注ぎ、ポテトチップスの袋を1つも一緒に持って部屋へ向かった。
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