俺の幼馴染みがこんなやつだって知らなかったんだ。

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 部屋のドアを開けると、他人(ひと)のベッドの上に寝転がってマンガを読んでいる和馬が目に入る。全くもって遠慮のないやつだ。そう思っても、こいつのこういう性格は昔からなので言っても聞きやしないだろう。 「はい。今日はオレンジだった」  和馬がカーペットの上に出しておいてくれた折りたたみ式のテーブルに持ってきたお盆とポテチを置く。和馬はマンガを置いて床に座った。 「オレンジジュースかぁ。な〇ちゃん? バ〇リース?」 「な〇ちゃん」 「智紀さん、可愛いな……」 「だよな……」  部屋の暖房を入れる。来ていた制服をハンガーにかけジャージとパーカーを着た。 「お前も学ランくらい脱げば? シワになるぞ」  和馬は学ランを脱ぎ、自分の隣に放った。それじゃあ結局シワになるので意味がない。拾ってハンガーにかけると自分の制服の横に引っ掛けた。こいつの面倒を見るのも、面倒臭いと思うがアホらしくなるほど俺の生活パターンに組み込まれている。
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