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暫く沈黙が続き、やっと和馬は口を開いた。
「あ、のさ……」
「うん」
「俺、お前が好きだ」
親友の突然の告白に固まる。
「……へ?」
びっくりし過ぎて我ながらマヌケな声が出た。
「俺は! 爽太が! 好きだ!」
両肩をガッシリ掴まれて1語ずつはっきり言われる。いや、聞こえてはいるんだよ、聞こえては。
「お、おう?」
今自分が置かれた状況に理解が追いついていなかった。決して偏見があるとかではない。親が親だし、むしろ俺も智紀さんに少しだけ、ホントにほんのちょびっとだけ、気が無いわけでもなかったし。さすが親子、好みは似るものだなと思ったこともあるくらいだ。
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