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「よくやったな。これで人間という種を研究出来るぞ。しかし、顔色が悪いな」
「暗くて顔がはっきりと見えなかったんだ。でも、おかげで抵抗されずにこうやってさらうことが出来たからいいだろう」
「そうだな。騒がれるのが一番問題だ。まあ、致し方ない。次回はもっと活きのいい奴を持ち帰ればいい」
女は相変わらず表情を変えなかった。
一言も発せず、黙り込んでいる。
「なんだか気味が悪いな」
女に見つめられると、異星人は悪寒が走った。
「人間とはもっと喜怒哀楽が豊かと聞いていたが」
「怖がっているんだろう。こいつらは、想像もしない出来事に遭遇すると、俗にいう固まる状態になるらしい。今はそれのはずだ」
「慣れたら、感じが変わるかもな」
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