火曜日の朝

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目を覚ますと、外はもう明るい。 朝だった。 男は飛び起きて、すぐにスマホを見た。 「火曜日だと?」 速足で玄関まで行き、新聞を取った。 そこに書かれてある日付を見た。 「そんなはずはない」 急いでリビングに向かった。 「あれ、新聞が」 昨夜、テーブルに置きっぱなしにしておいた新聞はなかった。 古いのを入れている棚を見てみたが、昨日見た新聞は見当たらない。 男は早く確認したい気持ちに憑りつかれ、急いで出掛ける準備をした。 いつもの朝の模様に、電車に乗るいつも見掛ける人たち。 会社に着き、同僚に変な質問をした。 「今日は水曜だような?」 「何言ってるんだ。火曜だろう。寝ぼけてるんじゃないか」
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