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「分かった。分かったから。話してあげるわよ。
だからその顔やめなさい。」
「やたー!」
彼女はそう言って喜ぶと手早くお弁当箱をしまい込み。
机の上で腕を組んでは聞く体制を取る。
話す事に少し抵抗はあるけど、
彼女なら誰に言いふらすような事も無いと確信出来る。
…私にだってそれ位の友達力はある。
「どしたの?」
「何でも無いわよ。そうね。
まず話すなら何処から───」
私は彼女に見られてしまった、あの人と私の場面よりも少し前から話を始める。
あれは放課後。蒸し暑い教室で一人友達を待っていた時───
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