素敵なダンスを踊るには。

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素敵なダンスを踊るには。

 ───楽しい雰囲気に包まれる教室。  お昼時の学校教室。生徒たちは友達と思い思いに昼食を食べている。  そんな楽しげな教室で、席を向かい合わせた女生徒が二人。  一方の黒髪の女生徒がもう一方。茶髪でショートヘアの女生徒に詰め寄っていた。 「で、この前のあれは何だったの?  結局帰り道では一言も聞けなかったし…。教えてほしいなー。」  目をキラキラと輝かせ。食い気味に詰め寄る友達に、私は困っていた。 「あー…何でも無い。」  もっとマシな返しがあったと思う。だけど。  彼女が何を聞いているか私には分かった。分かったからこそ、私は動揺していた。  キョドらず咄嗟に言葉を返せただけでも、自分を褒めてあげたい。 「ハナちゃん。  嘘だって分かるぐらいには、私の友達力は───高いよ?」  自分を褒めるのは無しね。  何時もなら彼女の意味不明な発言。  友達力って何?っと聞き返して、適当に話を流すのだが。 「………。」  彼女の自身に満ちたドヤ顔を見るに。  今日の彼女はそれで躱せないと分かる。  仕方ない。彼女に話すとしよう。  話さずにいると事ある毎に聞いてきそうだし。
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