【Level.1】

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【Level.1】

Evil is being,everytime,everywhere. 許されざる悪。 いつの世にも、それは存在する。 罪無き人々を、その幸せを蹂躙する邪悪。 誰の傍にもーーそれは、のうのうと。 私はその存在を、許すことが出来ない。 それこそが、この私が、私自身の存在を許すことの出来る、唯一の絶対条件であるのだから。 そしてーーそう、今夜も私は。 超高性能装甲車を、矢のように走らせている。 都市の暗闇に潜み隠れる悪、それを糾弾し、断罪するーーそのために。 その者に関する詳細な情報は、独自のネット・ワークにより、すでに得ている。 そう、どんなにずる賢い悪だって、私の情報網を潜り抜けることは、不可能なことであるのだもの。 目指す地点はーーもう、まもなく。 私は、最大速度にまで、愛車のアクセル・ペダルを踏み込んでいる。 帰宅を急ぐ市民たちのために、ルートは渋滞しつつある。 がーー私には、全く無関係。 なぜなら、この車両には、滑空用のウィングが搭載されており、状況によっては、空路の選択も可能でーーほらね?こんなふうに、レバー操作のみで。 とーー良い気分で、滑空中のこと。 暗号通信ーーパンサー・ボーイより。     
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