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パンサー・ボーイとは、その名の通り、ヒョウ柄の衣装に身を包んだ少年である。
そう、優れた知能と身体能力とを併せ持つ、私の有能なるパートナーでもある。
が、そのひとは、私よりも、ちょっとだけ年下で、また、そのひとの嗜好では、年上の異性は恋愛対象からは外れるらしくーーいえ、いま言及すべきは、そんなことでは無いーーか。
とにかくーー彼の情報によれば、目指すポイントとは、すぐそこであるらしい。
それならば。
私は、愛車ーーいえ、愛機を、無人の路地裏に着陸させる。
この先は、高層ビルの林立するエリア。
ここからのルートは、私の得意とするケーブル・アクションで、ビルとビルの隙間を抜けることにする。
進路を阻む、看板などを蹴散らし、目標位置である、とある路地裏へ。
赤外線センサーーー反応する?
居る。
目標ーー確認。
黒地のコート、黒の帽子、黒の革手袋と、いかにも怪しげな出で立ち。
むしろ、怪しまれることを望んでいるかのような外見、とさえ言えるか。
まずはーー腰のホルスターにある、高精度のレール・ガン。
それをーー引き抜きざま。
そのままにーー空中より。
一発!
さらにーー一発!
言うまでも無く、足止めのための威嚇射撃。
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