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「私はその言葉言われた時もう自分を、柳風花を生きられないと思って、苦しくて、悔しくて、なによりも怖くて・・・!」
「じゃああの時やめてと大声出したのは、その義理のお母さんの言葉のせい・・かな?」
首を大きく縦に動かした。涙がまた止まらず返事が出来なかったからだ。
「風花ちゃん、今まで無理して頑張って、偉い。
でも、もういいの。沢山頑張ったご褒美に自分の心解放してあげて?」
「あ・・・」
桃山さんは私のことを座ったまま抱き寄せた。
まるで小さい子をあやすかのようにポンポンと頭を優しいリズムで叩く。
「風花ちゃんはいつもたくさん頑張っています。ただこうして友達の前では肩の力抜いていいんだよ。
友達はね好きな人のためならいくらでも力になりたくなるの。私やっぱり友達になりたいよ」
「・・っう、うわああ!!」
「泣いちゃえ泣いちゃえ。涙全部出してすっきりしようよ!」
桃山さんに抱きしめられながら私は沢山泣いた。泣いて泣いて、水分なくなる勢いで。
「私もう、頑張らなくていい・・・?」
「うん。充分頑張ったもん!」
「桃山さん、また話聞いてくれる・・・?」
「もちろん!」
「とも・・友達になってくれる・・?」
「何言ってるの!もうこうしてるのは友達じゃない♪」
やっと涙がなくなって顔を合わせたら私は何がおかしいのか笑ってしまった。そして桃山さんも笑ってくれた。
きっと義理の母親との関係は簡単には解決しない
それでも私はあの人の操り人形でもなんでもない
子供だけど意思のある人間
もう怯えずに伝えていこう
傷ついても私には桃山さんがいる
彼女が側にいてくれたら、私どんなことも頑張れるよ
だって聞こえないはずの心の叫びを一番に聞いてくれたのは
紛れもない彼女なんだから
ありがとう、私を救ってくれて
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