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「普通こんなところにマネキン置きませんよ」
あれ?なんで私話してるんだろう。こんな見ず知らずで髪と目の色がおかしな人に。
私がじっと顔を見ていると、ああと頷いて自分のグレーの髪を引っ張った。
「僕は純粋な日本人だよ。シベリアンハスキーが好きでそれに似た髪色にして、目はカラコン」
犬好きでここまでしちゃうのは普通では・・ない。
でも表情が優しくて声も聞いててなぜか心地よい。
「ところで、大人に甘やかされているの?」
「え?ああさっきポロっと言ったやつですか」
「よかったら話してみない、これでも君より長く生きてるからなにかアドバイスできるかもよ」
初対面の人に複雑な家族のことを話すのはどこか抵抗がある。
でももう私は誰でもいいかなー、と開き直ってしまった。
そして順々に話していく。
母親に再婚相手がいる
相手は私をさん付けで呼び自分のことも名前でいいと言ってること
一番甘やかされていると感じるのが籍を入れないこと
私の心が整ったら入れる、焦らないで悠里さんのペースで構わないよと言われたことだ。
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