寝る前のミルクココア

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もう、離れなくちゃいけないの? 「陽くん」 短く、彼の名を呼ぶ。 陽くんはあくびをしながら何?と答える。 「私も、陽くんが好き」 今まで、言えなかった。 言ったら、ダメな気がしていた。 私は高校生で? 陽くんは三十代後半? すごい年の差。 「誰よりも、好き。陽くんじゃなきゃやだ。陽くんがいなかったら、私はここにいない」 そう、言葉を続ける。 陽くんは、さっきの眠そうな顔から一転、驚いている。 「明日香ちゃん…後悔、しても知らないよ?」 陽くんが聞く。 私はそれでもいいと答える。 「おじさんだよ?僕」 陽くんは自虐的に笑う。 私はおじさんでもかっこいいよと、笑う。 「明日香ちゃんに、出会えてよかった。誰よりも、明日香ちゃんが好き。僕が…一生守る。…幸せに…します」 陽くんが、顔を真っ赤にするのを初めて見た。 かわいい。 「陽くん…。大好き、だよ」 自然とほころぶ顔を陽くんに寄せ、唇を重ねた。 何よりも甘く、暖かなキスだった。 「おやすみ…明日香ちゃん」 陽君の声は今までのものより優しく、私を夢の世界へ誘っているようだった。
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