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「制裁って?」
「ストーカー野郎とセクハラ親父、どちらもまだ終わったわけじゃないよね」
最近、ゲームに現実逃避していた上に駿が来た事ですっかり忘れていた、
というか忘れようとしていたのだが実はここ最近、また嫌な事がはじまっていた。
2週間ほど前から会社の帰りに誰かに付けられいる感じがした。
就職前にSNSは一切やめて就職先も親しい友人にしか知らせ無かったのだが、
ついに家を探し出されたようだ。
前回のストーカー事件の時に警察に相談したが何も解決することはなく、警察は何一つ動いてくれることは無かった。結局この手の事件は、家に押し入って来たり殴られたりして事件にならないと警察は捜査しないのだ。
だから今回も現状ではどうする事も出来ないのだ。
男の名前は仁科 晃。 アルバイト先のカフェに来てたときに医大に通う学生だと言っていた。
なんでも親が大きな病院の医院長で、後々自分もその病院に入ると自慢していた。
ルックスも悪くないので、言い寄る女の子も沢山いたんだろう。
店に来た頃は、来るたびに違う女の子をつれてきては大きな声でお金持ち自慢をしていた。
俗に言うバカ息子の類いだった。
なんども誘いを断っていると次第に本性をあらわしグループで店にやって来ては
嫌がらせをして、店にも迷惑がかかるようになり私はアルバイトを辞めることになった。
「駿、何か方法はあるの?」
「勿論、僕に任せてくれれば解決するよ!」
「でも、警察もアテにならないのにどうやって」
「2人とも名前がわかっているのと好都合に仁科も三島もそれなりの地位が
ある奴なんで簡単だよ」
三島とは会社のセクハラ親父である。
三島剛、栄転で本社勤務になったのだが、近いうちこちらの銀行に支店長としてもどってくるようだ。先日、LINEに連絡があった。三島も仁科と同じで地位を利用し女子行員を食いまくるどうしようもない奴だ。これ以上拒むと地方への転勤を言われる可能性がある。
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