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幸せでした、愛していました。
きみとの出会いは今でも鮮明に覚えているよ。
あのころからきみは変わっていない、素直で優しくて真っ直ぐで、あのときから前を向いて夢をすでに追いかけていたね。
きみはあのころと変わりはない。
きっと僕が変わってしまったんだよ。きみは何も悪くない。
いつの間に、歪んでしまったんだろう。
あのころはただ好きなだけで良かった。夢のない僕にはきみが羨ましく思いながらも、憧れていた。暗い感情を持ちながらも好きだ、と思う気持ちの方が大きかった。
いつの間にかわってしまったんだろうか、僕の愛は。
高校を卒業して、きみは歌手になると言う夢を追いかけるためにバイトをしながら路上ライブをしていた、僕は特に何もなくて頭がよかったからその頭に見合うだけの大学に入って、ここなら出来そうかな、と思う会社に就いた。
思えばすでに、高校を卒業したあとにはもう歪んでいたのかもしれない。
社会に流され妥協を知った。理想と現実は違うものだと思った、学生のときと社会人は全然違うなんて思った。
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