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「は……は……も、もうだめ…」
「ほらほら、もうちょいのちょっとだよ。がんばれ
~」
お、思ったよりクラちゃん迄の距離は……遠かったし……何より私は
「ほらっ掴んで」
「あ、ありがと……」
長く泳げないハスレスト(※カナヅチ、泳ぐのが苦手な事)だった
「しばらくそこに浮かんでなよ。私もしばらく休んでっからさ」
「そうする……」
それにしても浮きながら見るヒリー(※空)とはどうしてこんなんも広く、歪んで見えるんだろう。今日はリス(※雲)が殆ど無い。だから余計だろうか
「ねえ」
「なーに?」
「どうしたら遠くまでマサール出来るの」
「知らん」
「知らんは無いでしょ。でも、やっぱり私、フラシス(※火竜)だからなのかなあ……」
その時、クラちゃんは私の額をぴんっと指で叩いた
「そうやってすぐ落ち込むんだから。リジスティブ
(※種族)なんて気にしたってしょうがないでしょ!
」
「でも……」
「でもじゃないっ!」
「きやっ……!」
更にクラちゃんは左乳を叩いた。それに合わせて、右乳も揺れる
揺れた胸が戻るのも待たずに私は、
「お返しだ!」
と、クラちゃんの右胸を揉んだ
が、クラちゃんはにやにやして腕を組みながら余裕そうに立っている。ますます悔しくなり、左胸を触ろうとしたのだが……
「はいそこまで。ほれ」
「ひゃああっ!ちょっと……大事な所つねらないでよ
もう!」
案の定、大事な所をつねられてしまった。これだからイタズラって好きじゃないんだ
「よっ……と!」
クラちゃんはその時、水の固まりの底まで沈んだ。
その顔はなんだか難しい笑顔だ
「ぷはっ!やっぱ底は割と苦しいね……ははは」
「まあね」
顔を上げた時、飛びった水滴は光を反射して消えてったり私に掛かったりした。彼女からだらりと垂れた髪は光が反射して、銀色に輝いている。それに負けないぐらい眩しい笑顔をさりげなく彼女はする
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