プロローグ(3年前)

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プロローグ(3年前)

高校の教室にて……… 窓辺のカーテンが揺れている。 爽やかな秋風とともに、黄色い銀杏の葉が教室に運ばれてくる。 窓際の席で、 日下部祐一(18)、和泉ユウ(18)、高木匡史(18)、立花香奈(18) の四人が頭の上にカードを翳している。 三人の顔色をうかがう日下部。 高木「なあ、日下部。お前なら俺と香奈……どっちに勝てそう?」 香奈「チョット! それを言ったらわかるでしょー」 日下部「まあ、いずれにせよ、俺はお前らには負ける気がしないけどな」 高木「むむっ! それはどういう意味だ?」 香奈「そんなのハッタリに決まってる」 ユウ「そろそろ決まった?」 日下部、高木、香奈がユウを見る。 高木と香奈がユウの顔を見ながら悩んでいる。 香奈「……私、無理っぽい。降りる」 高木「仕方ない……俺も降りよう」 ユウ「日下部くんは?」 目を瞑っている日下部。
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