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昔、純血種は多くいた。しかし、そこは人と同じで性格は様々だ。
好戦的な者もいれば平和主義者もいる。
処構わず食事をする者もいれば、大して食べずに眷属にした者から分けて頂くという変わり者もいたそうだ。
純血種といえど、弱点はあるし、寝込みを襲われたらたまらない。
そこで使われるのが眷属だ。
絶対的に命令を聞き、裏切り行為を行わない。
正確には行えない、だ。
主の血を飲む事で、主には考えや行動は大体筒抜となる。
裏切り行為は筒抜となるのだ。
ここで重要になるのが、誰を眷属とするかだ。
「相性があるんだ…性格もそうだろうが、何より相性が悪いと血は毒となる。」
「旦那様のご家族には居なかったんですか?眷属。」
「いたさ。たくさんな。母は1人だけだったが、そう言う事は教えられる前に別れた。だから私が気に入れば眷属になると、出来ると思ってた。強く願い血を与えるときいていたし、な。 だが、違った。一度目は強く願ったし、私も大変気に入っていた。だが駄目だった。余りに辛いので、二度と試そうとは思わなかった。」
「じゃあ、何でわたくし…。」
「う、ん。あの時はちょっと通り道だっただけで、通り過ぎる予定だった。波長とでも言うのかな? 妙に気になって引き寄せられるようにそこに居た。 お前の命は今にも消えそうなほど弱かった。だが、その目はとても強い、生きる力があった。だから聞いた。生きたいか?と。その言葉は他にも何度か言った事があったが、お前ほどどうでもいいような理由で、それでいて人の大事な部分を言った者は居なかった。 面白い、と思ったよ。」
「眷属の弱点は、あるのでしょうか?」
「それも、まちまちでな。与える者の影響もあるようだし、何処が抜きん出るかも分からない。母の眷属は太陽が苦手だった。母と同じ位。母とは姉妹の様だった。血も苦手で、お前の様に食事は少しでいいという事もなかった。異様に沢山、食べてた。人と同じ物をな。兄の眷属は太陽は平気で夜は眠る。昼間はよくフラフラしてた様だ。力は強かったが足は遅かった。高く跳んだりももちろんできない。そして、やつの食事は兄と同じだった。弱点何て生み出した主にも分からないんだ。自分の与えた血がその人間の中でどう変化し、作用するか… やってみなければ分からない。」
「眷属は、死ぬのですか? いつかは…。」
わたくしは怖々聞いた。
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